千臨技会誌 2007 No.1 通巻99

施設訪問 千葉県救急医療センター  
活動報告 千臨技精度管理試料発送作業  
活動報告 第1回浦安ベイサイドフォーラム報告 東葛地区担当理事 丸山 英行
活動報告 第27回健康フェア浦安に参加して 東葛地区担当理事 丸山 英行
活動報告 第15回千葉地区技師長会について 千葉地区担当   村田 正太
活動報告 南総地区技師長会・研修会について 南総地区担当   上地 政己



施設訪問
千葉県救急医療センター

 秋の嵐が吹き荒れた前日とはうって変わって晴天の10月25日に、千葉市美浜区の千葉県救急医療センターを訪問させていただきました。

 千葉県救急医療センターは、千葉県全域を対象とする第三次救急医療施設で、全国でも数少ない完全独立型の救急救命センターとして、昭和55年に開設されました。設立以来、年中無休・24時間体制で脳卒中はじめ心筋梗塞や急性腹症、多発外傷等の重篤救急患者の救命救急医療を行ってきました。近年においては、高度救命救急センターの認定に続き、災害拠点病院の指定を受け、さらに平成9年には熱傷センターも新設され、急性大動脈解離や広範囲熱傷、指肢切断、急性中毒等の特殊疾病患者の救急医療も行っています。
 救急専門病院…ということで、救急車がひっきりなしにやって来るような、スゴイ状況を想像せずにはいられなかったのですが、幸いこの日は比較的落ち着いた日のようで、一安心。まず、中に入って感じたのは、内科とか外科…といった『外来』がありません。診察の順番待ちの患者さんも居ませんので、一般病院とはちょっと雰囲気が違います。一般の外来は行ってはいませんが、入院中に特殊な治療をした患者に対して一定期間フォローアップする外来診療は行っています。
 施設は、重症患者の搬送・移動の利便性を考慮して、1・2階の低層階が診療部門と病棟になっています。

 1階に患者受入処置室、放射線科、手術室、集中治療室、薬剤部等が、2階に検査科、一般病棟、理学療法室等が配置されています。また、廊下の幅が広くとられていて、大規模災害の際には緊急用のベッドを置くスペースになるそうです。病床数は100床で、全て救急患者収容ベッドです。このうち20床は集中治療床(ICU8床、CCU10床、熱傷センター2床)となっています。また、道路を挟んだ県の花見川終末処理場内にヘリポートがあり、ドクターヘリはこちらに到着するようになっています。
 原則として患者の受入は、一次・二次救急医療施設からの紹介または交通事故等救急隊からの要請に限られています。担当医同士が直接連絡を取り、受診の可否を決め、受診が決まると患者の情報が、看護・放射線・検査・薬剤の各部門へ医事課から連絡が入ります。患者の約97%が救急車で搬送されて来ますが、この時に院内放送用チャイムが3回鳴り、患者の到着を知らせます。このチャイムを合図に担当医は勿論、手の空いている医師、受入部門の看護師の他、放射線・検査・薬剤の各部門の職員が受入部門に集合し、患者の病態を把握します。初期治療と同時に採血が行われ、検査項目のオーダーを受け、30分以内に検査結果を報告します。

 丁度お話を伺っている時に、このチャイムが鳴り、患者搬送から処置までの様子を見ることが出来ました。運ばれて来たのは幼稚園児位の子供、頭部外傷のようです。大声で泣いている様子からすると、それほど深刻な状態では無さそうです。(良かった…)泣く子供に声をかけつつ、テキパキと処置を進めるスタッフの方々…まさに『救急病院24時』等のドキュメンタリー番組で観る光景が目の前で繰り広げられています。この日は他部署の実習生も見学していましたので、かなりの大人数でしたが、通常でも1人の患者に各部署からスタッフが集まり、チームとなって治療に当たるそうです。
 検査科は、検査部長の石橋巌先生のもと、大森由美子科長以下技師15名、臨時技師1名、医療助手1名で平日・休日の区別無く年中無休・24時間体制で業務に当たっています。また、幕張の精神科医療センターの検体や脳波検査の出張も担当している為、全員が精神科医療センターとの兼務となっています。
 業務は、『生理・血液・一般・病理・輸血』と『生化学・血清・細菌』の2つのグループに分け、各8名で行っています。日勤帯は各班3名の計6名で、夜勤帯は各班1名ずつ2名が16時から翌日9時30分までの勤務を行います。1回に16時間の勤務を続けてとり、翌日は休みというように勤務を組むことにより、夜間勤務を1週間当たり40時間の勤務時間の枠内で行っています。検査室のシステムは、平成13年に富士通のオーダリングシステムが導入され、検査システムも日立のHILASからA&TのCLINILANに変更になりました。
 検査室の入口を入ると、すぐに血液ガスのABL625(ラジオメーター)が設置され、緊急患者の血液ガスが直ちに測定できるようになっています。このABL625は、1階の手術室・集中治療室に隣接した検査分室にも置かれ、集中治療室の患者の検査を医師・看護師が行っています。ABL625を用いることで、血液ガス分析と同一検体でオキシメトリー、電解質、血糖、乳酸等の測定が3分以内で可能です。

 血液検査では、Sysmex XE2100、凝固検査はSTA-R Evolution(ロシュ)を使用しています。凝固検査は、循環器科の抗凝固剤療法のモニタリングや、外科・脳血管障害等の患者受入れ時検査の一つとして行っています。
 病理検査は、穿孔性胃潰瘍や虫垂炎、その他の急性腹症等の検体が主なものとなります。また入院患者の病理解剖の他、平成9年より県衛生部の依頼を受けて、行政解剖の協力も行っています。行政解剖は特に不定期に行われる業務の為、対応に苦慮することが多いそうです。
 生理検査は心電図と脳波検査が主なものですが、脳波検査は多くの場合、臨床的脳死判定の為に行います。昨年は脳死下での臓器提供もありました。
 生化学では、日立7180、Dimension(デイド・ベーリング)をオンラインでルーチン検体を処理しています。他に電解質のバックアップ用にEA06R(A&T)等を設置しています。また、診療部からの要望で、PASFAST(三菱化学ヤトロン)によるBNPおよびトロポニンTの定量を導入予定とのことです。

 その他、救急ならではの特殊な検査として毒薬物検査があります。化学テロを含めた毒薬物中毒の原因物質の医療機関での分析の必要性から、平成10年度に厚生労働省は全国8施設の高度救命救急センターへ分析機器を配備しました。REMEDi(BIO−RAD)の他、ガスクロマトグラフ質量分析装置、高周波プラズマ発光装置(島津製作所)等が設置されています。しかしながら、この検査には毒物に関する充分な知識と分析技術を必要とするのに対し、人事異動等により人材育成と熟練技師の確保が困難な状況で、この業務を如何に継続して行くかが今後の課題だそうです。
 細菌検査室は、施設の性格上、細菌感染でも重篤型・劇症型の症例が多いのが特徴です。こちらの強みは、他の検査同様、細菌検査に関しても24時間体制がとれる点です。夜間提出された検体からGram染色の結果を報告することで迅速な治療が可能となったことも少なくないそうです。主な機器はBACTEC 9050(ベクトン)、安全キャビネット、嫌気性培養装置(エアテック)等です。

 輸血検査室は1階の薬剤部に隣接し、手術室や集中治療室に近い位置にあります。輸血血液製剤や血漿分画製剤の管理を薬剤部が、血液型・抗体スクリーニング・クロスマッチ等の検査を検査科が担当しています。薬剤部が輸血検査の窓口となっていて、依頼があると双方から各1名が出向いて輸血業務を行っています。血液型検査に関しては、薬剤部もオモテ試験を行い、検査科とのダブルチェックを行っています。
 薬剤部との協力体制のもと、夜勤帯においても、急性大動脈解離や交通外傷等、最も緊急度の高い場合も約10分で対応しているそうです。主要な機器はバイオビューシステム(オーソ)です。また、時として重症患者が一度に複数搬送されて来ることがありますが、患者取り違えなどの輸血過誤を回避する為、どのような緊急時であっても輸血前には血液型用検体とは別時採血した検体で血液型の確認をすることを励行しているそうです。

 大森科長に今後の課題を伺いました。
 『臨床検査を取り巻く環境は、度重なる保険点数の削減や包括化の拡大等により、検査料の減少を引き起こし、検査の収支は益々厳しくなる一方です。元々不採算性の高い救急医療専門施設の検査室では尚更の事です。こうした状況に対して充分な認識を持ち、検査室の今後の方向性、あり方を改めて考えなくてはならないと思います。今後は臨床サイドと良く話し合いながら、効率的で良質な検査を目指し、検査項目についても見直していきたいと思っています。』
 今回、見学させていただき、診療部門だけでなく検査室も平日・土曜・休日の区別無く、更には日中・夜間の区別無く年中無休・24時間同じ内容の検査を提供しているということに、一県民として、とても心強い思いがしました。(もっとも、お世話になるようなことが有っては困りますが。)最後になりましたが、お忙しい中お話を伺いました大森科長はじめ高桑技師、検査室の皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。
                                 小野寺清隆、丸子 孝之

<<目次欄へ


活動報告
千臨技精度管理試料発送作業

精度管理試料発送当日の長〜い一日
千葉県臨床検査技師会 学術部長     河原 進

 平成18年10月3日(火)千臨技精度管理実務役員5人(梅宮敏文精度管理委員長、佐藤正一副委員長、末吉茂雄副委員長、福田憲一担当理事、河原進学術部長)は、千葉大学医学部同窓会館に午前10:00に集合となっているので、私の場合は、朝の交通渋滞を考え、午前6:30ごろ、流山の自宅を出ます。千葉大学には、8:00に着いたり、9:00に着いたり、交通状況により前後しますが、一番早く同窓会館前に着くのは間違いありません、しかし、鍵の開閉の関係上、千葉大学の梅宮副会長が9:30ごろに開けておいてくれますが、着く時間が早い時は、千葉大学医学部前のコンビニで雑誌を見たり、朝食用の飲み物とパンを買って食べたりして時間をつぶしています。
 過去5回も同じ経験をしてきました。又、6回目の今年も、午前8:30 千葉大学医学部前のコンビニで、モーニングコーヒーとパンを買い、さあー 今日も長〜い一日が始まるぞー、と気合を入れながらパンを齧っている自分がいます。
 一年ぶりに入る同窓会館は、埃りまみれで、くもの巣が張り、蚊もあちこちに飛んでいます。私は、今年もまた、くもの巣をとり、蚊とり線香を4ヶ所にたき、みんなが来るのを待っています。
 実務役員5人が揃ったら、各研究班精度管理実務委員が来る午後1:00ごろまでに机や椅子を片付けて掃除をし、机を並べ変えます、机の上と下には、今年度の精度管理参加施設数(157施設)分の発送用容器(凍結用と冷蔵用)を確認しながら並べて、試料を入れるための紙袋も一緒に準備します。
 凍結してある保冷剤は、検体の凍結を防ぐために、予め水に浸し、表面を溶かしておきます。ドライアイス(250s)は、各研究班精度管理実務委員23人が集まってから、全員で軍手をして、1sずつ新聞紙に一つ一つ包み、参加施設数分(2個づつ入れる)を作ります
 実務委員、各研究班精度管理試料、発送容器、保冷剤、ドライアイス等が全て準備ができたら、佐藤正一副委員長と末吉茂雄副委員長が中心となって、参加施設名簿を見ながら1施設ごとに、各研究班の試料を一つ一つ入れていきます、始めは、凍結試料から行い、最後にはもう一度、試料の入れ忘れをチェックし確認してから蓋をし梱包します、凍結試料が終わったら、机の下の冷蔵試料用容器と置き替えて、又、一施設ごと確認をしながら試料を入れていき、入れ忘れをチェックし確認してから、蓋をして梱包します。更に、2つの容器をガムテープで1つに梱包し、その上には、宅急便用の住所伝票を張り、最後に、もう一度参加施設名と照合して終了いたします。時間は、午後3:00を過ぎており、ここまでが各研究班精度管理実務委員の先生方の仕事であり、後は、みんなで写真を撮り、解散いたします。しかし、私達精度管理実務役員5人は、午後3:30ごろ来る宅急便を待ち、来たら、又、宅急便の人が伝票と発送容器を一つ一つ確認します。終了次第、全員で車に積み入れる作業を手伝い、そして元通りの位置に机と椅子を戻し、午後4:00過ぎ、6時間の精度管理試料発送作業は終了しました。
 続いて私は、学術部の仕事が残っているため、これから千臨技事務所に行き、第38回学術セミナー用のプログラム集(抄録集)を作るために、学術部会が始まる午後6:30までには、コピー資料20枚、120部(2400枚)を刷らなければなりません、学術委員5人が揃ったら、第38回学術セミナーのプログラムに沿って、順番通りに並べて、ホチキス留めをし、資料を作成します。資料が出来たら、次に、当日発表するスライドを一つ一つチェックをし、最後に使用する機材の確認をして終わりとなります。これで本日の仕事は全て終了、時計は、午後8:00を過ぎていました。みんなで食事をし、自宅に着いた時は、午前0:00を回っていました。私の、長〜い一日、17時間がやっと終わりました。・・明日も仕事だ・・ガンバルゾ・・。と、一人言を言う私がいました。

第12回精度管理試料発送に参加して
社会保険船橋中央病院 検査部    小鮒 哲也

 去る10月3日(火)、千葉大学同窓会館で行われた精度管理試料発送に参加した。
 13時30分〜開始と言う事で、早目に病院を出て30分前に着いたにもかかわらず、すでに現場は発送モードに突入!?・・・机の上には輸送用の箱が整然と並べられ、某氏はTシャツの袖を捲り上げ、汗ダラダラ、某宅配便の人?と勘違いする程です。慌てて参加するも、「はにゃ?」まだ試料の届いていない研究班有り・・・。しかし時間には無事揃い、疲れた顔になる前に・・・まずは記念写真から。当日は、各研究班から2名ずつ、他に理事の方々、紅2点を含む総勢20数名が集まりました。
 それでは、いよいよ梱包作業開始。机の上に並べられた輸送箱に、調整した試料の入った大きな袋を持った各研究班の代表が、試料を入れていきます。その後を追う様に、内容をチェックする人、ガムテープで蓋をする人、大名行列のように続きます!工場の組み立てライン作業の様に、抜群のルチンワークでテープの貼り方にもこだわりを見せる所が「さすが検査技師!?」届け先シールも貼って・・・「えっ、もう終わり!?」時間は2時間足らず・・・。発送作業は、今回で2回目の参加ですが、年々早くなっているような気が・・・。この段取りの良さ、実は担当役員方々の努力があるからなのです!!発送内容の名簿、届け先シール作成等、事前の目に見えない苦労があるのです。役員の皆様には感謝、感謝です!!翌日には無事会員施設に届くはずです。来年参加はまだ分かりませんが、最後に一言・・「いい汗かきたい、若人募集中!!」千葉県臨床検査技師会からのお知らせでした!

<<目次欄へ


活動報告
第1回浦安ベイサイドフォーラム報告
東葛地区担当理事     丸山 英行

 平成18年9月2日浦安市文化会館小ホールにおいて第1回浦安ベイサイドフォーラムが開催された。このフォーラムは地域住民に分かりやすい医療を提供するために、医療の質の向上と効率化を図り、且つ、検査に携わる我々、臨床検査技師の仕事を理解してもらう事を目的に、技師会顧問である順天堂浦安病院・石教授発案のもと慨RLの全面的バックアップにより実現した。
 フォーラムは「地域の医療連携を目指して」をテーマに公開講座の形式で行われた。特別講演として、熊本済生会病院・平山統一先生の講演では「地域完結型の医療を目指して〜連携パスによる医療の標準化〜」というタイトルで熊本済生会病院の地域医療の取り組みを紹介していただき、続くワークショップでは行政から「浦安市の医療を考える」と題し松崎秀樹浦安市長、「かかりつけ医の視点から見た連携医療」として浦安医師会理事でもある順風会小林クリニック小林澄子先生、検査基準値の統一、表示形式の統一化について「検査データを判断(評価)する重要なキーワード」順天堂大学浦安病院・石和久先生、検査値の不一致について「検診と医療機関で比較した検査データの不一致」千葉大学付属病院・吉田俊彦技師、「看護からサポートする地域医療」として順天堂大学医療看護学部教授・荒賀直子教授に発表していただき、行政、医師会、技師会、看護学それぞれの立場から、持ち時間15分と短い時間ながら内容の濃いワークショップを展開した。総合討論では会場の一般市民から積極的な質問が相次ぎ、時間を延長して熱のこもった討論となり、改めて地域住民の医療に対する関心の高さを再認識させられた。
 バックアップした慨RLにしても、このような公開講座形式のフォーラムを手がけるのは全国的にも初めてということと、これほどまでに一般市民が関心を持って多数参加される会も始めてということで、今後、一般市民へ向けた検査業務の社会的貢献をアピールする試金石として本社でも大いに関心を寄せているとのことであった。
 講演に先立ちホール前のフロアに体験コーナーを設け、非観血的検査として血管年齢推定(加速度脈波計による動脈硬化症一次スクリーニング)、血流測定(指尖抹消血管における血流観察)、ヘモグロビン濃度測定を実施した。限られた時間の中でスムーズに実施するために事前登録制としたが、予想以上に参加される方が多かったのと、限られた時間内に集中したため検査までの待ち時間が長くなり、参加された方々に辛抱を強いる結果となってしまった。次回、フォーラムを開催する際の改善するべき点であろう。
 今回は初回ということもあって、このフォーラムが地域住民にどのように受け入れられるのか、また準備期間が少なく、効果的な広報手段の手続きも遅れたため、蓋を開けるまでどのくらい参加者が来場するのか一抹の不安もあったが、予想以上の反響に準備委員一同ほっと胸をなでおろした。ただひとつ残念であったのは医療関係者、特に検査技師、看護師といった職種の参加が予想以上に少なかったことである。医療関係者へのアナウンスが浸透していなかったのが原因のひとつと思われるが、医療はどちらか一方で成り立つものではないため、次回のフォーラムにはコメディカルのもっと積極的な参加を望みたい。
 今回こういった医療に対する一般市民の要求は非常に高いものと認識された。この要求に対して積極的に応えていくために、千葉県検査技師会ではご指導いただいている行政、医師会、ならびに支援していただいている企業と連携を図り地域住民のために活動を続けていきたいと考えている。

*フォーラムの内容については慨RLで集計していただいた報告書を巻末に掲載したのでご参照いただきたい。

<<目次欄へ


活動報告
第27回健康フェア浦安に参加して
東葛地区担当理事     丸山 英行

 平成18年11月19日、新浦安駅前の浦安市民プラザWave101において、第27回健康フェア浦安が開催された。浦安医師会ならびに浦安市の主催によるこの健康フェアは、浦安市民の医療への関心を高めるとともに、市民の健康増進を図る目的で開催されているもので、当技師会も昨年から後援となり、血液検査ブースで採血、血算、SMBGによる血糖測定、および結果の説明・相談を実施した。
 2年目となる今回は昨年の反省を生かし万全の体制で臨んだが、あいにくの雨のため思ったより来場者の数が伸びず、最終的な検査人数は180名と、昨年の220名を下回る結果となってしまった。しかしながら、前回に引き続き、結果の説明と相談コーナーは好評で、順天堂浦安病院・石教授による検査の意義、結果値の説明、また糖尿病療養指導士によるアドバイスなど行い、来場された方は真剣に耳を傾けていた。
 フェアは当技師会の他に浦安市歯科医師会、浦安市薬剤師会、千葉県看護協会、千葉県臨床工学技士会が後援しており、他のブースでは、医師の健康相談(浦安市医師会)、重心動揺測定、骨密度測定、禁煙相談、食生活コーナー、食育カルタ展示、保育園児の「楽しい食卓」の絵の展示、脳年齢測定(浦安市)、呼吸機能検査(順天堂大学 看護学部)、AED展示および取り扱い説明(浦安市消防署)、体力測定(了徳寺大学)、サザエさん体操(看護協会)、血管年齢測定(ABI/PWV)、体脂肪測定、家庭用血圧計チェック、唾液中アミラーゼ測定によるストレスチェック(臨床工学士会)、などを実施していた。来場者は限られた時間の中、できるだけ多くのブースを見て回ろうと、足早に移動されていたのが印象的で、健康に対する市民の意識の高さを改めて感じた。
 当技師会のブースは万全の体制で臨んだとはいえ、やはりいくつか運営の点で不備もあり、来年に向けて改善を行い、検査を通して市民の健康を支える手助けを積極的に行っていきたいと考えている。

<<目次欄へ


活動報告
第15回千葉地区技師長会について
千葉地区担当     村田 正太

 第15回千葉地区技師長会(吹越恭一世話人代表)は平成18年10月20日(金)JFE健康保険組合 川鉄千葉病院において開催され、会場設営などで臨床検査科のみなさんには多大なご協力をいただきました。当日は20名の参加があり、それぞれの方々から近況報告などをお話しいただき、活発な意見交換がなされていました。特別講演としては『個人情報管理の実際』株式会社エスアールエル営業本部 担当部長 金村 茂 氏より、個人情報管理について詳しく示していただきました。皆さんが使用している情報の保存媒体の管理(紛失など)について注意を促していました。文化講演としては定年退職される千葉県こども病院 田口和子検査科科長より『人生いろいろC』と題し、千葉大学附属病院検査部時代の降矢先生先生との思い出や、千葉県こども病院に移られてからのことをお話しいただきました。そのなかで『怒らない』を心がけてこれまで科長をされていたそうです。
 写真は千葉地区技師長会後に開かれた懇親会の様子になります。田口科長の定年退職ということもあり花束を贈り、簡単なご苦労さん会となりました。年度末には千葉地区技師長会有志により定年退職者送別会を開くとのことですので、たくさんの方々が参加されることを望んでおります。
 最後に、千葉地区技師長会へ、多くの技師長および施設技師代表者の参加をお待ちしております。

<<目次欄へ


活動報告
南総地区技師長会・研修会について
南総地区担当     上地 政己

11月11日〜12日にかけて、南総地区技師長会・一泊研修会が開催されました。
 参加された技師長から「地域性があるため研修会に中々でることが出来ない」近場ですと「出張費がでない」など。また、心エコーなど実技の入った研修会も実施して欲しいと技師会に対して要望があった。
 会場に入りきれず廊下にはみでるほど盛況に行われた。また、検査室の今後の運営についてフロアからたくさんの質疑があり内容の濃い研修会であった。
 旅館名物の特大アワビステーキが今年もあり、研修会で聞きそびれた内容と共に盛大に会の親交を深めることができた。アワビステーキを目当に参加するMRも!
 南総地区一泊研修会で初めてナイトセミナーを実施させていただきました。
 お酒を飲んだあとなのでまじめに執り行うことが出来るか心配していたが、講師の亀田総合病院の松本技師に遠慮なく随時質問が飛び、身近な検査「沈渣」の奥の深さを実感できるセミナーであった。セミナーは深夜まで続きお開きになったのは深夜3時を廻っていました。
s

<<目次欄へ