検出限界測定方法(3SD法)       Aani_007.gif (5314 バイト)

 

      1)    測定試料の準備:

      盲検試料(blank)と5種以上の系列の試料を準備する。

      盲検試料とは、目的成分を含まないものであり、マトリックスを考慮する必要があるが、入手困難な場合は、試薬ブランクで代用する。5種以上の系列の試料とは、予測される検出限界を含む濃度であり、かつ間隔は細かいことが望まれる。この系列についてもマトリックスを考慮する。

      予測される検出限界が不明な場合、はじめに大まかな系列によって当たりをつけ、続いてさらに細かな間隔で実施する。

      2)    試料の測定

      それぞれの検体を n= 20 以上測定(このシートでは n=20 まで)

      3)    結果を「検出限界シート」に入力

      4)    プロット図の作成

      [計算およびグラフ化]ボタンを押すことによって、得られた結果と、その平均値および標準偏差からグラフが作成される。

      (5)結果の解釈

      「盲検試料(blank)の平均値+3SD(+2SD)の値」(3SD:赤いライン,2SD:黒ライン)と「5種の低値試料の平均値−3SD(−2SD)」の値が、オーバーラップしない試料の測定値(平均値)を読みとる。この例では0.32がその値と推定される。なお、試料の測定値がマイナス値で表示されない場合は、吸光度などを利用して求めたり、マイナス値を含まない最小値をblank代わりに使用して求める必要がある。

      検出限界を求める場合も、算出の基となるのはSDであることから、各濃度のデータは正規分布していることが前提となる。したがって外れ値がないかをチェックする必要がある。